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甲状腺の病気と降圧剤の制限

血圧を測定される患者

甲状腺は喉の部分にある内分泌器官で、全身の新陳代謝に影響を与える甲状腺ホルモンを分泌します。
甲状腺の機能が異常に高まった状態がバセドウ病であり、動悸・頻脈・多汗・イライラなどの症状が出ます。
逆に機能が異常に低下すると、寒気・倦怠感・無気力・便秘などの症状が現れます。
これを甲状腺機能低下症と呼んでいます。
甲状腺ホルモンは多すぎても少なすぎても高血圧になる傾向があります。
多すぎると心臓が活発に動きすぎるため、上の血圧が高くなります。
少なすぎると代謝が衰えて血管に老廃物が溜まりやすく、動脈硬化を起こすため、下の血圧が高くなります。
いずれにしても甲状腺の治療が必要ですが、高血圧の合併症を防ぐためには降圧剤を使用します。
降圧剤のうちベータブロッカーは心拍数や心臓の収縮力を低下させる働きがあり、ホルモンが多すぎる場合に有効です。
ただし副作用として気管支喘息や、糖尿病を悪化させる可能性があるため、血糖値に異常がある場合には使用を制限します。
気管支喘息があるときにはカルシウム拮抗薬を使用します。
逆にホルモンが少なすぎる場合には、降圧剤として主にACE阻害薬を用います。
この薬は末梢の血管を拡張し、動脈硬化の進行を遅らせる作用があります。
高度の頻脈があるときに血管を拡張させると、症状が悪化するおそれがあるので要注意です。
このように同じ降圧剤でも、症状によって使用に制限があるため、素人判断は禁物です。
なお甲状腺ホルモンはヨウ素を原料としており、異常がある時にヨウ素の摂取を制限すべきかが問題となります。
これについては諸説ありますが、極度に摂り過ぎなければ問題ないとするのが一般的です。
ただし検査の直前にヨウ素を摂取すると、正しい結果が出ないので要注意です。

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